あすかさん
明日から雨が続くのか、梅雨になる前に毛布を洗濯しておこうかな、と思ったのがつい数日前。
急に、梅雨入りのニュースが流れて、なんだかぽかんとしています。
晴れた日にピクニックに行こうよ、と友人と言い合っていたのですが、しばらくおあずけになりそうです。
あすかさんからの手紙(と言うのでしょうか。記事、と言うのは味気ないですね)を読んで、
ネモフィラのことを調べました。
写真を見たら、ほんとうに、どこまでも青くて、おどろきました。
あの景色を、あすかさんは実際に見たのですね。すごい。
そして、わからないものに興味があるということ、何となくわかります。
最近また写真展や美術館に行くようになって、
うまく言葉にできない気持ち、からだが喜んでいる感覚、を改めて感じています。
たとえわからなくても、すごい!かっこいい!よくわからない!という感覚を、ながめていたい、ながめ続けてみたいと思っているところです。
わたしは、思いたって手紙を書くことが多いです。
メールではなくて、ひとつずつ文字を紙に染みこませたいときに、手紙を書きます。
昔から手紙を書くのが大好きで、小学1年生のころから、もらった手紙はぜんぶ取ってあると思います。
中学生や高校生のころに、ルーズリーフに書いて渡した手紙たちも、捨てられなくて取ってあります。
自分がどんなことを書いたのかはもう覚えていないのですが、もらった手紙たちが入っている箱(お菓子の箱に入っています)を開けてみると、どうしようもなく懐かしくなって、紺色の制服を着ていたころのことをまざまざと思い出します。
夏服のときに着ていたベージュのベスト、
教室のストーブと膝かけの感じ、
自習室の机の広さ、
部室までの階段の踊り場から見える楽器。
*
毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである (枡野浩一)
高校生のとき、偶然手に取った本のなかでこの短歌を見つけました。
もう、自分のなかの何かが、ぶわっと広がって戻ってきたような気がしました。
わたしは特定の「あなた」からの手紙を待っていたわけではないのですが、
心のなかではどこかで待っていたのかもしれない、と思います。
この歌は、2013年春から高校の国語教科書(明治書院)に掲載されているそうです。
高校生が教科書でこの短歌と出会う瞬間に、立ち会ってみたいと思います。
あすかさんは、高校生のころから続けていること、ながめ続けていることはありますか。
泉かなえ